「商品ページを直したいけど、何をどう書けばいいかわからない」という悩み
ECショップを運営していると、必ずぶつかるのが「商品ページの文章が売上に直結する」という現実です。同じ商品でも、写真の選び方・タイトルの付け方・説明文の順序が変わるだけで、コンバージョン率が2倍以上変わることは珍しくありません。
とはいえ、実際に手を動かして商品ページを直そうとすると、こんな壁にぶつかります。
- そもそも何から書けばいいかわからない
- 言いたいことは頭にあるが、うまく文章にならない
- 1商品書くのに1〜2時間かかり、大量の在庫を捌ききれない
- プロのコピーライターに頼むと1本数万円で、費用対効果が合わない
- SEOも意識したいが、キーワードの入れ方がわからない
私自身、2010年から中古品のEC販売を続けており、Amazon・メルカリShops・eBay・Shopify・Shopeeなど複数のプラットフォームで商品ページを日々作り続けてきました。トレカ・コレクティブルの実店舗も運営しているため、店頭POPや値札の文言まで含めると、これまで作った「商品を売るための文章」は数え切れません。
その中で断言できるのは、「商品ページ作成は、AIとの分業に切り替えた瞬間、生産性も売上も一段跳ね上がる」ということです。
この記事では、AIを使って「月商を伸ばす商品ページ」を作るための具体的な手順を、実際に私が現場で回しているワークフローに沿って解説します。読み終わる頃には、明日からご自身の商品ページに落とし込める形になっているはずです。
結論:「AIに丸投げ」ではなく「AIを下書き担当にする」のが正解

まず先に結論をお伝えします。売れる商品ページをAIで作るコツは、次の一点に尽きます。
「AIに丸投げして完成品を出させる」のではなく、「自分の頭の中にある情報をAIに整理・言語化してもらう」使い方に徹する。
これを取り違えて、いきなり「〇〇という商品の説明文を書いて」と指示すると、当たり障りのないテンプレ文しか出てきません。それを商品ページに貼っても売上は上がりません。むしろ他店との差別化が消え、逆効果になる場合すらあります。
売れる商品ページに必要なのは、次の3つです。
- その商品を必要としている「具体的な人物像」への呼びかけ
- その人が抱えている「不安・迷い」への先回りした回答
- 販売者しか知らない「一次情報」(使用感・比較・裏話・注意点など)
この3つは、AIが知らない情報です。だから、あなたの頭の中から引き出してAIに渡す必要があります。渡された情報をベースにAIが下書きし、あなたが仕上げる——この分業が最強です。
ここからは、実際の手順を3ステップで解説していきます。
ステップ1:商品情報を「AIに渡せる形」に整理する

いきなり書かせないで、まず素材を並べる
AIに商品ページを書いてもらう前に、必ずやるべきなのが「素材の棚卸し」です。料理と同じで、材料がなければ美味しい料理は作れません。
私が実際に使っている「AIに渡すためのテンプレート」は、以下の項目です。ChatGPTに貼り付ける前に、まず自分でメモ帳などに書き出します。
- 商品名・型番:正式名称、通称、略称
- ターゲット:どんな人が買うか(年齢・性別・趣味・使用シーン)
- スペック:サイズ・重量・素材・機能
- 状態(中古品の場合):使用感・傷・付属品の有無
- 競合との違い:他店・他商品と比べて優れている点、劣っている点
- 販売者の一次情報:実際に見て触ってわかったこと
- 想定される質問・不安:購入者が迷いそうなポイント
- キーワード:検索されそうな言葉(3〜5個)
この項目を埋める作業自体が、実は「売れる商品ページ作りの半分」を占めています。ここが埋まれば、あとはAIに文章化させるだけです。
実例:中古カメラを売る場合の素材メモ
例えば、私が中古のフィルムカメラを出品する場合、AIに渡す前のメモはこんな感じです(架空の商品例です)。
- 商品:某社の1970年代製フィルム一眼レフ
- ターゲット:フィルム写真を始めたい20〜30代、レトロカメラ好き
- 状態:外装に小キズあり、シャッター・露出計は正常動作、レンズにカビ・クモリなし
- 競合との違い:同型で動作品はネット上でも希少、当店では動作確認済み、初期不良対応あり
- 一次情報:実際に試写した結果、ピント精度・露出とも問題なし。巻き上げレバーの感触が新品同様に軽い
- 想定質問:電池は何を使う? 初心者でも扱える? フィルムはどこで買える?
- キーワード:フィルムカメラ、一眼レフ、初心者、動作確認済み
ここまで書き出せば、AIに渡す準備は完了です。ちなみにこの棚卸し作業自体も、「これから中古フィルムカメラを売ります。売れる商品ページを書くために、私にヒアリングしてください」とAIに投げれば、質問形式で情報を引き出してくれます。ゼロから自分で考える必要はありません。
ステップ2:AIに「役割」と「フォーマット」を与えて下書きさせる

プロンプトは「役割」から始める
素材が揃ったら、いよいよAIに下書きを作らせます。ここで重要なのが、AIに「あなたは誰なのか」を最初に伝えることです。
悪い例:「フィルムカメラの商品説明文を書いて」
良い例:「あなたはEC販売歴15年のプロのコピーライターです。中古カメラ専門店のECサイトで、20〜30代のフィルム写真初心者に向けた商品説明文を書いてください。以下の情報をもとに、購入者の不安を解消しながら、この商品を選ぶべき理由が伝わる文章に仕上げてください。」
この違いだけで、出力の質は明確に変わります。AIは「役割」を与えられるとその立場になりきって書こうとするため、プロンプトの最初に必ず役割設定を入れるのがコツです。
フォーマットも具体的に指示する
次に、出力の「型」を指定します。売れる商品ページには黄金構成があります。私が普段使っているのは以下の順序です。
- キャッチコピー(1〜2行で商品の魅力を凝縮)
- 共感の導入(「こんな悩みありませんか?」型)
- 商品の特徴(3〜5個の箇条書き)
- 使用シーン・活用イメージ(買った後の体験を描写)
- スペック・詳細情報
- 販売者からのコメント(一次情報・使用感)
- よくある質問(Q&A形式)
- 購入を後押しする一文
この構成をプロンプトに含めて指示すると、AIはこの順序に沿って書いてくれます。「商品ページ 構成」で検索して勉強する時間を、まるごと短縮できます。
1回で完成させようとしない
ここが多くの人が挫折するポイントですが、AIとのやり取りは「1回で完璧なものを出させようとしない」のが鉄則です。
私は最低でも3〜4回、次のようなやり取りを重ねます。
- まず全体を書いてもらう
- 「キャッチコピーだけ、あと5パターン出して」と部分修正
- 「よくある質問のQ3が弱い。もっと初心者の視点で書き直して」
- 「全体的に硬い。もう少しフレンドリーな口調に」
この「対話しながら削り出す」感覚が身につくと、AI活用は一気に楽になります。逆に、一発で出させようとして「イマイチだからAIは使えない」と諦めてしまう人が非常に多いです。もったいない。
ステップ3:人間が「一次情報」と「感情」を上塗りする
AIの下書きは、あくまで「土台」
AIが出してきた下書きを、そのままコピペで商品ページに貼るのは絶対にやめてください。理由は3つあります。
- 同じ商品を扱う競合も同じAIを使っている可能性が高く、文章が似通う
- AIには販売者しか知らない「一次情報」がないので、深みが出ない
- 感情表現が均一で、心に刺さらない
ここからが人間の仕事です。AIの下書きに、以下の3つを上塗りします。
上塗り1:一次情報を差し込む
「実際に試写したところ、シャッター音が非常に静かで、街中でのスナップ撮影でも周囲を気にせず撮れました」——こういう一文は、AIには絶対に書けません。あなたが実際に商品を触り、確認したからこそ書ける情報です。
中古品なら「傷の位置と大きさ」「使用感」「動作確認の詳細」、新品でも「梱包の状態」「サイズ感の体感」「同カテゴリの他商品との比較」など、あなたにしか書けない情報を必ず1〜2箇所差し込みます。
上塗り2:感情を持たせる
AIの文章は「正しいけど無味乾燥」になりがちです。ここに、あなた自身の感情や語り口を混ぜます。
例えば「このカメラは扱いやすく、初心者にもおすすめです」を「正直、このモデルを初めて手にした時、『え、これで本当に70年代のカメラ?』と驚くほど巻き上げがスムーズでした」に書き換える。文字数は増えますが、購入率は明らかに上がります。
上塗り3:不自然な日本語を修正する
ChatGPT系のAIは、時々「〜ということができます」「〜と言えるでしょう」といった翻訳調の文末を多用します。これをそのまま残すと「AI丸出しの文章」になり、読者が離脱します。
私は仕上げに必ず、文章を音読して不自然な箇所を修正します。時間にして5〜10分ですが、この一手間がプロと素人の差になります。
実店舗の販促物にも、この手順はそのまま使える
ここまでECの商品ページを例に解説してきましたが、この3ステップは実店舗の販促物にも完全に応用できます。
私が経営しているトレーディングカードの実店舗では、店頭POPや値札の文言、SNS投稿、チラシなど、あらゆる販促物をAIと一緒に作っています。
店頭POPの例
例えば、あるカードの入荷情報をInstagramに投稿する場合、以下のようにAIに依頼します。
「あなたはトレーディングカード専門店のSNS担当です。20〜40代のコレクター向けに、以下の商品のInstagram投稿文を140字以内で書いてください。商品情報:〇〇シリーズの△△。相場より価格が下がってきており、コレクター人気は高い。当店では状態別に3種類を用意」
これで、そのまま使える叩き台が10秒で出てきます。あとは私が実物を見た感想や、常連さんとの雑談で得た「今この商品が話題になっている理由」などを1行足して完成です。
値札の一言コメント
「一言コメント付きの値札」は、実店舗の売上を確実に伸ばす小技です。しかし、全商品分を手書きで考えるのは負担が大きい。ここでもAIが活躍します。
商品リストをスプレッドシートで渡して、「1商品あたり20字以内で、購入意欲を刺激する一言コメントを付けて」と指示するだけ。100商品でも数分で仕上がります。あとはスタッフに印刷して貼ってもらえばOKです。
地方の小さな店舗ほど、こういう「細かい販促の積み上げ」で売上が変わります。人手が足りない・時間がないという店舗こそ、AIとの相性が抜群にいいのです。
実践する上での注意点:ここを外すと逆効果になる
注意1:AIが書いた「事実」は必ず自分で確認する
AIは、平気で嘘をつきます。特に商品のスペックや歴史的背景、他社製品との比較などで、それらしい嘘が混じることがよくあります。
例えば「このモデルは1975年に発売されました」とAIが書いてきても、実際は1978年発売だったりする。この状態で商品ページに載せると、詳しいお客さんから即クレームが来ます。
スペックや年代など「事実」に関わる部分は、必ずメーカー公式サイトや信頼できる情報源でクロスチェックしてください。
注意2:個人情報・仕入れ情報はAIに入れない
ChatGPTなどのクラウド型AIサービスに情報を送る際、以下は絶対に入れないでください。
- お客様の個人情報(名前・住所・注文番号など)
- 仕入れ先の名前・仕入れ価格
- 取引先とのやり取り内容
- 従業員の個人情報
サービスの学習に使われる可能性や、情報漏洩リスクがゼロではありません。商品ページ作成なら、原則として「公開してもいい情報」だけをAIに渡す、というルールを徹底しましょう。
注意3:同じテンプレを使い回さない
プロンプトを固定化して同じ型ばかり使っていると、自店の商品ページがどんどん均一化していきます。定期的にプロンプトを見直し、「今回は購入者インタビュー風で」「今回はストーリー仕立てで」など、切り口を変える工夫をしてください。
注意4:SEOキーワードを詰め込みすぎない
「キーワードを5個入れて」と指示すると、AIは律儀に不自然な文章にキーワードを詰め込んできます。読者にとって読みにくい文章になり、結果的にコンバージョンも検索順位も下がります。
キーワードは「タイトル・見出し・冒頭・末尾の4箇所に自然に散りばめる」程度で十分です。
参考になる書籍・ツール
もう一段、商品ページ作成の腕を上げたい方には、以下のような書籍で「売れる文章」の型を体系的に学ぶことをおすすめします。AIに指示を出す際の「型の引き出し」が増えるほど、出力の質は上がります。
この手の書籍で学んだフレーズ集を、そのままAIへの指示に組み込むと、素人っぽさが一気に消えます。
まとめ:AIは「文章が書けない」を解決する最強の相棒
今回お伝えした内容を振り返ります。
- ステップ1:商品情報を項目別に棚卸ししてから、AIに渡す
- ステップ2:AIに「役割」と「フォーマット」を指定して、対話しながら下書きさせる
- ステップ3:人間が一次情報・感情・自然な日本語を上塗りして仕上げる
この3ステップに慣れると、1商品あたりのページ作成時間が半分以下になります。しかも、品質はむしろ上がる。浮いた時間を出品数の増加、写真撮影のクオリティアップ、接客改善などに回せば、月商は自然と伸びていきます。
大切なのは、AIを「魔法の箱」だと思わないこと。AIは「文章化が得意なアシスタント」であり、方向性を決めるのはあなたです。あなたが商品を選び、お客さんを見て、価値を感じているからこそ、その情報をAIに整理させれば強い商品ページになる。ここは何度でも強調したいポイントです。
まずは今日、ご自身のショップで「一番売りたい商品」を1つ選び、この記事の手順に沿って商品ページを1本作り替えてみてください。手を動かして初めて、AIとの分業のインパクトが体感できます。
「もっと自社の商材に合わせた具体的なプロンプトを一緒に作りたい」「店舗運営全体でAI活用を仕組み化したい」という方は、個別のAI導入相談も承っています。EC・実店舗を長く運営してきた経験から、業種や規模に合わせた実務レベルの導入プランをご提案します。まずは1本、AIと二人三脚で商品ページを作ってみるところから始めましょう。
AI導入・業務効率化のご相談を承っています
「自社の業務のどこにAIを使えばいいか分からない」「もっと本格的に効率化したい」——そんな中小企業・個人事業主の方に向けて、AI導入と業務効率化のサポートを行っています。EC運営16年以上の現場経験をもとに、実際に使える形でのAI活用をご提案します。まずはお気軽にご相談ください。
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